四季折々の風物を学べる 和の心の琴線に触れる暦アプリ
くらしのこよみ for iPhoneは、1年を「二十四節気(約15日)」と「七十二候(約5日)」の暦に分け、各暦の名前や由来、和歌、旬材などを巻物仕立てで教えてくれるアプリです。日本人が昔から大切にしてきた四季折々のしきたりや蓄えた知恵、そして自然の恵みの豊かさなどを垣間見せてくれます。収録されている写真や絵画は美しく、解説も丁寧なので、まるで格調高い写真集を「読んで」 いるようです。iPhone版のミニ歳時記ともいえるくらしのこよみ for iPhoneで、楽しみながら和の心を学んでみてはいかがでしょうか。
アプリを起動すると、起動日の暦名と暦にちなんだ日本画または写真が表示されます。例えば、12月21日時点では「大雪 鮭魚群」の文字が現れ、背景には『大日本魚類画集』(大野麦風画)の「サケ」の画が表示されます。画面をスライドさせて左方向に進むと、暦の紹介を読むことができます。例えば「鮭魚群」という名称の由来は、海で育った鮭の大群がこの時期に北国の川に里帰りしてくるからだそうです。「12月第4週」とほぼ同じ時期を指しているのに、「鮭魚群」と表現を変えるだけでより趣深く感じられるのではないでしょうか。
更に左に進むと、暦の季語を取り入れた和歌や旬材、暦ならではの「たのしみ」が紹介されています。鮭魚群の時期の旬材はタラバガニとヒラメと三つ葉、そしてたのしみは羽子板市(羽根つき用の羽子板を売る市)です。カラー写真や日本画、そして200文字程度の説明文が収録されており、読者が楽しみながら理解を深められるように工夫されています。難しい漢字に振り仮名が付いているのも嬉しい配慮です。
起動日の暦以外の暦名を調べることもできます。画面を1回タップすると「七十二候」ボタンが表示されるので、ボタンをタップして暦名の一覧表を開きましょう。「二十四節気」と「七十二候」を一望することができますが、残念ながら各暦の詳細情報を見ることはできません。暦が実際に訪れるまでのお楽しみというわけです。また、欲を言うならば、電子メールやTwitterなどで収録内容を共有できるようにしてほしいところです。
くらしのこよみfor iPhoneは、暦や風物の紹介を通じて日本の風習や和の心を教えてくれる「電子巻物」アプリです。特に、自然から離れた都会暮らしをしている人は、このアプリを通じて季節の移り変わりに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
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